引っ越しをした

引っ越し前日
目黒から多摩エリアに引っ越しをした。
僕の人生はだいたい2年周期で「住む場所に飽きた、環境を変えたい、引っ越しをしなければ」という衝動が発生し、引っ越しが行われることになっている。
旧居の目黒に引っ越したのは2020年1月なので、今回は少し早めで、1年半ほどでの引っ越しとなる。
あの頃は東京23区部に住むメリットをそれなりに感じていた。
「会社から家までの距離を短くして可処分時間を確保しよう」という目標があって、狛江市から目黒区に引っ越したところ、1時間半ほどかかっていた通勤時間を20分ほどに短縮できた。
目黒という土地も嫌いではなく、都心部に一度は住んでみたいよね、という気持ちもあった。
間取りは広めの1Kで、二人住まいなので少々手狭だったけれど、必要なものを一部屋に集めて組み立てていくのもそれはそれで幸せだった。

そして不運なことに1ヶ月後にコロナ時代が到来してしまった。
働く場所が会社から自宅に変わり、通勤時間は概念ごとなくなり、居住空間と職場空間が一つの部屋に押し込められる形になった。
それでも快適に過ごせるようかなり工夫は出来ていたと思う。
僕の一日の大半はここで完結する
僕の一日の大半はここで完結する
ダイニング側
ダイニング側
目黒でコーヒーを好きになった
目黒でコーヒーを好きになった
難しかったのは居住空間と職場空間の折り合いの付け方である。
会社という場であれば、そこに居る人間は働いているという相互認識があるし、休憩を挟んでもあくまでも仕事のための休憩という認識を持つことができる。
それがワンルームの自宅となると、働いてる間は職場空間として成立していても、休憩を挟んだ瞬間から居住空間になってしまったりする。
休憩のつもりがなくても、うっかり集中を切らしてしまうだけで、中々仕事モードに戻れなかったりするのだ。
そして人間、居住空間に他人が居ればうっかり話しかけてしまうものなので、仕事モードに入っている同居人の集中を悪気なく切ってしまったり、切られてしまったりする。
といっても、こういうのも慣れで、数ヶ月もやっていればそれなりに上手に立ち回れるようになっていったので、致命的な問題に繋がることはなかった。
ただ、無駄に高めの家賃を払い続けてまで都心部に住み続ける理由なくなったよね、という状況は依然として変わらなかったため、やはり引っ越すことになった。
引っ越し前日の夕焼け
引っ越し前日の夕焼け
引っ越しafter
引っ越しafter
多摩エリアを選んだのは「多摩川が好き」「山へのアクセスが良い」「家賃が安い」といった条件で、あとは街の雰囲気だとかカルディがあるだとか、そんな理由だった。
個人的にはいっそのこと脱・東京をしてしまっても良いかなとまで思っていたのだけど。
場所を選ばない働き方ができる職能を得たことで、コロナ時代に適応した生き方を追求することに浪曼も感じていた。
ただこればっかりはパートナーとの相談であり、この考えには概ね賛同してくれたものの、それなりに準備期間が必要だとのことで今回の引っ越しでは断念せざるを得なかった。
自分の人生も自分の都合だけで生き方を変える訳にはいかないフェーズに入ったのだな、という謎の実感があった。
新居は2LDKで、二人の作業部屋を分けつつ過ごすのに十分の広さがある。
しかも家賃は目黒の時より安くなっている。
もっと早く引っ越せばよかったなと引っ越すたびに思うのだけど、引っ越し費用は何十万とかかるので、土台むりな話だ。
というか引っ越しという行為が好きだ。環境が変わるのは楽しい。環境が変わることで人は成長すると思う。
お金の問題さえなければ一年ごとにやりたいくらいだ。そういう社会こないかな。